2008
Dec
13
THE FLOCK 消えた天使 デラックス版 [DVD]

ストーリー

性犯罪者を監視する一人の監察官。新人女性の指導という名の退職勧告。最後に取り組む”旅”。

レビュー

いわゆるミーガン法に言及した作品。ミーガン法が妥当かどうかは分らないけれど、ひとつの答えなのかもしれない。ちょっと(かなり)人権面で問題ありそうだけれど、正解をめざしてやってみるっていうのは良いのではないでしょか。なにも性犯罪だけでなく、犯罪者の人権を過剰に保護することは社会的にプラスなのかという疑問はある。犯罪暦をインターネットに晒さなくても警察内でデータベース化だけでいいとおもうけどね。ただ、リチャード・ギアの役作りのための犯罪者へのインタビューで、「社会に出してはいけない人間がいると思ってしまった。」という発言は簡単に無視できないのかもしれない。
ミイラ取りがミイラになる可能性は、いかに当人がそれにのめり込み、誠実に対処してきたかの証でもあるといえないだろうか。そうであればこそ、そうした非社会的な犯罪者を理解できるのだし、それがこの仕事に求められる資質のひとつなのだ。一方で、警察官やこういう監察官が、自らが法であるかのように錯倒して行くのも分らないではない。そうしないと自らの社会性を認識肯定できなくなってしまうのだろう。そして、こうした暴力の行使によってしか社会は守られないのかもしれない。

ちょっとくたびれた初老の雰囲気をうまく醸し出したリチャード・ギアはちょっとビートたけしに似てたね。笑顔が素敵なクレアよりも、もっともっとケイディー・ストリックランドが素敵だったよ。口元がジェイク・ジレンハールに似てるね。

マドンナが映画でちっとも当たらないのは有名だけど、ミュージシャンは何かと映画に出たがるもので、、、アヴリルですか。なんとあのノラ・ジョーンズも映画に出てるみたい『マイ・ブルーベリー・ナイツ』だな。少し前に見た『ワイズ・ガールズ』(マライヤ出演)はなかなかよく出来てた(マライヤの演技には疑問符つき)よ。どっちにしても本格的に演技を学んだ人達に失礼とか思わないかね?


2008
Oct
30
THE BRAVE ONE ブレイブ ワン 特別版

ストーリー

暴漢に襲われ婚約者が殺された。復讐は許されるのだろうか?

レビュー

折りしも先日、宮部みゆきの「模倣犯」を読んだところだった。この小説の主題のひとつである所の、加害者の人権ばかりが叫ばれ被害者やその家族がなおざりにされているのでは?という点が否が応でも思い起こされた。 女性という立場でいえば、圧倒的に被害者であるという事実があり、無差別にあるいは思想的な殺人が行われることは稀であるという認識は、宮部の言う「やっぱり女性は殺される側だから」という視点に共通する。さらにこの映画では(ほんの少しではあるが)、アフリカにおけるジェノサイドという現実をも浮き彫りにしている。
人間の本能としての暴力性(復讐心)が呼び覚ませれてしまった場合、そしてそうするしか方法が思いつかず、社会的な審判に任せては置けなくなった時、人間の崩壊を止める手立てはあるのだろうか?単純に”復讐は是であるとか非である”といったことではなく、社会システムとして司法の限界という面を超えて、被害者を真に救済するシステムを持ち得るだろうか。

“ Tha's plenty of ways to die. But you have to figure out a way of life. Now that's hard. ”

どうやら・・・チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」に似ているらしいぞ。

いろいろスラングが使われている。特に刑事役のテレンス・ハワードが使うのだけれど、所謂テンコードと呼ばれるモノ Ten-code 。10-4はOK,了解。10-13はここでは警官の緊急援助要請。これとは別に Eighty-six というのは、コック・バーテン業界のスラング(売切れ、品切れ、お断り、泥酔客、追い返す、追い出す、隠す、消す、殺す)で、ここでは注文の取消し。良く分からないのは、地下鉄でRadiohead(ミュージシャン)という単語が出てくるのだけれどこれにおかしな日本語が充てられていたが、何か下品な異訳があるのだろうか?


2008
Jun
06
ゾディアック 特別版 ストーリー

実際に起こった冤罪事件とそれに関わる人々の苦悩

レビュー

謎は謎のまま、答えは出ていない。しかし世間を騒がせ、有頂天になったゾディアックなる殺人鬼は「たいした事はない、見せ掛けだ」と監督は解いているようで。。。その昔、テレビでやってた帝銀事件を題材にした映画(?)を思い出したよ。幼い頃だったので、効果音とか犯人らしき人物の人影なんかが妙に怖かったのを思い出した。こーゆーのは、丁寧にちゃんと作ってあれば楽しめると思うけど、そーゆー意味では非常に丁寧だったとおもうよ。ただ、”ファイトクラブ”を作ったデイビッド・フィンチャーを期待してたのだけれど、ちょっとそーゆー感じではないね。
ジェイク・ヂレンハールが好きで見たのだけれど、マーク・ラファロって人がいいね。味わいがあるよ。