20
製造:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2008-08-06
(おすすめ度)
・マリー・アントワネットに別れをつげて [DVD]
・わが命つきるとも [DVD]
・恋におちたシェイクスピア [DVD]
・ブーリン家の姉妹 コレクターズ・エディション [DVD]
・王妃マルゴ [DVD]
ストーリー
女王様なんて言われてるけどさ、ほんと大変なのよ。全然思い通りにならないしさ、もう特に男がね、全然居ないの。あーあ、もういい。私、結婚しない!っていう映画。
レビュー
自転車好きにはお馴染みだけど、Raleigh(イギリス)というメーカーがある。発音はラレー。でも、この作品のクライブ・オーウェンはローリー卿。。。さて、歴史好きには、宗教戦争とか何故スペイン艦隊に勝てたかという所が分りにくく消化不良ではあるものの、絢爛豪華な衣装や女としてのエリザベスの苦悩というメロドラマな部分は楽しめるのではなかろうか。でも、やっぱり、ちょっとエピソードが多すぎて散漫な感は否めない。。。前作『エリザベス』を観たくて数件のレンタル店を巡ったが、全然置いてない。なんでだろう?
『パイレーツ・オブ・カリビアン』はまさにこの時代のお話。んで、ジェフリー・ラッシュはバルボッサとして出演してる。で、このお方オーストラリア人。オーストラリア人といえば、本作でベスとしてとってもキュートだったアビー・コーニッシュってば、ちょいとニコール・キッドマンの雰囲気ない?って思ってたらオージーなのね。
03
ストーリー
映画館で見るための娯楽映画の正しいあり方
レビュー
アクションがあって、でも死人は出なくて。愛があって、でもSEXはなくて。謎解きがあって、でも私利私欲のためじゃなくて。そして最もすばらしいのは、アメリカの歴史をみせること(、でも本当か嘘かわからない)だ。その歴史を家族・祖先に対する敬愛の延長線上のものとしてリンクさせた所が勝因ではなかろうか。
ヨーロッパに対する歴史コンプレックスはまあいいとして、自国の噂や陰謀は常に興味をそそる。あたかも史実にのっとったように話を展開することはちょっとした知的好奇心を刺激し同時に”眉唾”であるという事を忘れさせてくれる。そもそも作り物であるので正しくなくて構わないし、むしろ観客はこれは虚像だということをよくわかっている、という認識を正しくもち、その間隙を上手く突いた構成になっている。そういうテクニカルな事はあるのだけれど、歴史という観点の最終目的はナショナリズムの高揚みたいなことだと思う。嘘か本当かとかはどうでもよく、歴史を探る事そのものが、自らの拠って立つ場所の正当性とか誇りといった部分を満足させたのではないだろうか。
ちょっと間違えると非情に”危うい”映画だ。見方によってはちょっと”気持ち悪い”映画。それを、これだけ、ショウアップしてみせている、所謂、ハリウッド映画、エンターテイメント映画、に仕立て上げているのはなかなかな事だと感心せずにいられない。
増えたな、髪の毛。無くてもセクシーだったのにね。ニコラスの出演作中一番売れた作品らしいよ。
17
ストーリー
リチャード・マシスンの『地球最後の男』の3回目の映画化。2枚組みのdvdでは別バージョンのラストがあるらしいよ。とにかくね、ウィルがね、世界を救うのだよ。伝説なんだよ。
レビュー
どうやら、1971年の『The Omega Man』を踏襲した作品のようだ。ハリウッドの娯楽大作として多くの広告宣伝費を計上するのであれば、こうした、主人公が英雄になるお話、であるほうが良いだろう。それであるが故に、別バージョンのラストもそうだし、1964年の『The Last Man on Earth』を見たいところ。
原作の『地球最後の男』では、唯一人生き残り治療薬を研究している主人公こそが恐怖の対象になっている、という逆転の発想がテーマになっているようで非常に興味をそそられる。自分と異なる他者におびえ疑心暗鬼に陥ることの恐怖を現したのだという。まさにおせっかいというかありがた迷惑を理解しないややこしい男だ。一方的な価値観の押し付けが受け入れられず、「お前ら病気なんだ、治せるよ」って言っても聞いてもらえなくて、自爆テロしちゃうって、、、なんだかとっても現代的で皮肉に満ち溢れてるよね。
06
ストーリー
あ!思い出した!そーいえば、俺が自分でやるっていったんだった。てへ。。。(談:マットさん)ってゆー映画。
レビュー
マットさんてばとってもシャイで、ちっともお話してくれない。私ばっかりしゃべっちゃって馬鹿みたい!と。。。ハードボイルドの条件の一つに、心情を直に語らせるのではなく物や状況・人物の動きによってそれを表す、ってのがあるのだけれど、まさにこれが充て嵌る。無駄な言葉を発しない。全然しゃべらない。フランカ・ポテンテの弟に彼女の死を伝える時でさえそうなのだ。あんなのじゃ全然分らんと思うぞ。とかくアメリカ映画が説明しすぎって言われることの裏返しだろうか?
いっつもそうなんだけど、あの国は、自分で育てて都合悪くなったから捨てようと思ったらもの凄い強くなっちゃって、どうにもならない泥沼に入り込む、というようなことの繰り返しなんだけど、そんな皮肉が込められていると見るのは穿ちすぎか。
監督のコメンタリーでアクションは基本的に追いかけっこ(鬼ごっこだったか?)だ。って言ってたのが興味深かった。
1作目はフランカとの愛の物語だったと思うのだけれど、2作目以降完全にアクションになった。もちろん1作目も追いかけっこなんだけれど、何が違うかというと、頭脳の戦いという部分にフォーカスを移した事だと思う。CIA上層部との知の駆け引きみたいな事にその追いかけっこの目的が変質した。だから、2作目以降は思い出としての愛はあっても、現実のsexを必要としていない。ゆえに、ジュリア・スタイルズとの関係は深まらないのだ。監督が変わったのもあるけど、マットさんの性格がよりマシーンとして強調された。そうすることでより一層人間としての苦悩を浮かび上がらせたのだ。続編として上手に素材を生かしたってとこでしょうか。
28
ストーリー
フィギュア界を追放されたライバルの二人。スケートの世界に戻るには男子ペアとしてコンビを組むしかない。。。はちゃめちゃ青春コメディー。
レビュー
一言で言えば、暑苦しい。って感じでしょうか?真夏に無理やり聞かされるチューブ、日焼けサロンの松崎しげる、そして、タイツ姿のウィル・フェレル。ああ、、、うざ、、、い。話の展開としては、こてこての青春物。仕事を心から愛し夢に向かって突き進め!という単純で明快なメッセージをベースにこれまたこてこてのコメディで覆われている。あんまりにも暑苦しさが前面に出てるのであれだけど、笑いとしては上手に作ってあったのではないでしょうか。ウッディ・アレンは笑いとは「悲劇プラス時間だ」と言っているのだけど、この映画の”笑い”では、時間という要素を有効に使っていると思う。今それを言うか?とかもう少し後でそれを言えば普通の事なのに、とかそういう部分が非常に上手かったと思う。見た目の可笑しさという部分だけでなく、不条理な笑いに持っていけてるという意味では合格ですね。
トリノで荒川についで銀のサーシャ・コーエン、トーニャ・ハーディングが関係した襲撃事件でお馴染みのナンシー・ケリガン、ほか有名人が多数出演。佐藤有香もクレジットされているが分らなかった。
クレイグ・T・ネルソンはMr.インクレディブル。プリズンブレイクのマホーンでお馴染みウィリアム・フィクトナーはいろんな映画に脇役で出てて、Mr. & Mrs. Smithではシュリンク役で声だけの出演。
*世の中には松崎しげる色ってのがあるらしい。ご参考。