The Good Shepherd グッド・シェパード [DVD]

ストーリー

CIA創設期に活躍した男の一生。ピッグス湾事件の情報漏洩を肴に「羊飼い」について考察する。

レビュー

全体的に非常に抑えたトーンで演技と画面が構成されているにもかかわらず、その実際の暗闘たるや活動的であること甚だしい。静と動の対比を上手く表現してみせた。随所に『ゴッド・ファーザー』的な(プロデューサーにフランシス・F・コッポラ)、血で血を洗う非情さとそうした己のアイデンティティーが許されるのか、という葛藤をみせる。こうした現代にも当てはまる普遍的なテーマを掲げ、男が良い人間・夫・社会の構成員としてどうあるべきか、に悩む姿を描いている。

アクターズ・スタジオのインタビューでマットさんは、ディテールに拘るロバート・デ・ニーロに大変感銘を受けた、監督をやってみたいと思った、という2つの興味深い発言をしている。『グッドウィルハンティング』や『ジェリー』といった作品の脚本を書いた(書ける)人なので、是非彼の監督作を見てみたい。
「コチーノス」というキーワードが出てくるが、アメリカ側のピッグス湾の事。
本物のCIAが事実確認してて、 参照 によると、エドワードはスカル・アンド・ボーンズの一員ではないし、レイ・ブロッコはアナリストだった模様。エドワードの奥さんがクローバーとなってるけれど、アレン・ダラスの奥さんがそう呼ばれていた。