2009
Mar
13
The Good Shepherd グッド・シェパード [DVD]

ストーリー

CIA創設期に活躍した男の一生。ピッグス湾事件の情報漏洩を肴に「羊飼い」について考察する。

レビュー

全体的に非常に抑えたトーンで演技と画面が構成されているにもかかわらず、その実際の暗闘たるや活動的であること甚だしい。静と動の対比を上手く表現してみせた。随所に『ゴッド・ファーザー』的な(プロデューサーにフランシス・F・コッポラ)、血で血を洗う非情さとそうした己のアイデンティティーが許されるのか、という葛藤をみせる。こうした現代にも当てはまる普遍的なテーマを掲げ、男が良い人間・夫・社会の構成員としてどうあるべきか、に悩む姿を描いている。

アクターズ・スタジオのインタビューでマットさんは、ディテールに拘るロバート・デ・ニーロに大変感銘を受けた、監督をやってみたいと思った、という2つの興味深い発言をしている。『グッドウィルハンティング』や『ジェリー』といった作品の脚本を書いた(書ける)人なので、是非彼の監督作を見てみたい。
「コチーノス」というキーワードが出てくるが、アメリカ側のピッグス湾の事。
本物のCIAが事実確認してて、 参照 によると、エドワードはスカル・アンド・ボーンズの一員ではないし、レイ・ブロッコはアナリストだった模様。エドワードの奥さんがクローバーとなってるけれど、アレン・ダラスの奥さんがそう呼ばれていた。


2008
Jul
22
A History of Violence ヒストリー・オブ・バイオレンス

ストーリー

暴力の世界に生きてきた男があるきっかけでその世界に引き戻される。その時家族は?妻は?愛は暴力に対抗できるのか。

レビュー

暴力的なバックグランドをもっているかではなく、暴力を使った時点でその報いとか先々には暴力でしか解決を見ないのだよ、という世界観は、一方でヒーローに祭り上げ、一方でマフィアを嫌悪するという大衆の意識をあざ笑うかのようでおもしろい。そうした逃れがたい暴力という因縁と愛の対比というのがテーマなんだろう。ね。
でもさ、過去ってそんな簡単に清算できないでしょ?だからこそきっちり片付けてからでしょ?一方で、例え暴力な世界の住人だったとしても、自分が愛したのは大人しく誠実な男なんでしょ?それでいい(過去なんてどうだって)じゃん?とか思うな。。。つまり、なんだか当たり前のことが淡々と行われてる風でして。まぁ。はい。

マリア・ベロが良い!キャリー・アン・モスとお友達らしい。