Japan 4-3 バーレーン (済南)
 今度は台湾問題だそうだ。ほとほとあきれてしまうが、ジーコはこういっていた、ブーイングでも勝てるんだからいくらでも騒げばいい、勝って黙らせると。なんと強気な事か、たのもしいではないか。そしてこの試合はまさに選手たちそのものが大変頼もしく見えた。ヨーロッパとアジアの違いはいろいろあるが、今大会を見て感じたのは、レフリーの質、という問題である。Jリーグも含め、アジアの大会でのレフリィングレベルのなんと低い事か。首を傾げたくなるような判定だけでなく、審判が主役になってしまう試合がとても多く感じる。これは選手達のプレーレベルに起因するのだろうか?それともアジアの審判たちのトレーニングや判定基準に問題があるのだろうか?この試合でも遠藤がレッドカードを貰い、前半38分以降延長終了まで日本は10人での戦いとなった。
 これまでで一番安定した立ち上がりだった。選手間の距離もよく、玉田、鈴木のスペースへの動き出しは早かった、また三都主も積極的に高い位置を保っていた。必然的にボールもよく動き、先制はされたものの、得点の匂いは充満していた。そんな矢先の退場である。ジーコはここから4バックに変更する。選手たちは柔軟に対応し、スムーズなシステム変更が図られた。後半に入りさらに小笠原が投入され、中村に加え2つの基点をつくり厚い攻めを構築すると、早々に同点、すぐに逆転と地力の差を見せ付けた。攻めていても得点が奪えず負けていくパターンに嵌ってしまう前に同点にできたので、安心していたら、ミスが重なりまた同点にされてしまう。日本人は逃げ切りというメンタリティは持っていないのかもしれない。そしてなんと後半40分に逆転ゴールを許してしまう。このあたりは、試合のマネージメントを完全に見誤ってしまった。どう時間を使うのか、攻めるのか守るのか、意識が統一されていなかった。後半40分でリードされる展開。クウォーターファイナルで見せた粘りは残っているのか、いないのか。それにしても、試合内容からいって負ける相手ではないはずだし、負けても実感が持てない。結果的には驚異的な執念で同点にし、延長で試合を決めた。最後まであきらめない・・・言葉にするのは簡単だが、容易な事ではない。今大会の最大の収穫は、優勝するしないにかかわらず、こうしたあきらめない事が逆転勝利に繋がると言う成功体験を積めた事ではないだろうか。