BOBBY ボビー BOBBY 

ストーリー

兄であるジョンに続き、1968年6月5日、ロバート・F・ケネディもまた凶弾に倒れる。その時、アンバサダーホテルに偶然居合わせた22人を通して当時の社会の空気を描きだす。

レビュー

現実の映像が持つ迫力は計り知れない。ジョンがパレード中にライフルで撃たれ、その肉片をジャクリーンさんが拾い集める様は、”衝撃”という言葉で充分に説明される。そうした意味で、作られた映画というコンテンツは、その迫力という面において、とうてい及ぶ物でないと感じてしまう。所々に挿入されている実際のロバートの演説や当時の映像は非常に力強い。また、ロバートの演説が現代にも充分通用するメッセージである事は驚きでもある。だからといってこの映画が駄作だとかそういうことでもない。時代の雰囲気を上手く醸し出していたと思う。そして当時の社会が抱えていた問題点は、形こそ多少違うが、現代のアメリカが抱える問題点そのものなのだよ、という風に描かきたかったのだと思う。
興味深かったのは、ホテルの支配人が奥さんに「格好や立ち居振る舞いは最先端だけど、頭の中は20年代なのね」みたいなことを言われる所。加齢臭がするっていわれるよりも断然こたえるな。ん?いやそのほうが嫌か?

シャロン・ストーンの老けぶりには驚いたね。ちょっとやり過ぎでないか?って位だけど、こうした役を引き受けるってことはプロってことか?