2008
Jun
27
BOBBY ボビー BOBBY 

ストーリー

兄であるジョンに続き、1968年6月5日、ロバート・F・ケネディもまた凶弾に倒れる。その時、アンバサダーホテルに偶然居合わせた22人を通して当時の社会の空気を描きだす。

レビュー

現実の映像が持つ迫力は計り知れない。ジョンがパレード中にライフルで撃たれ、その肉片をジャクリーンさんが拾い集める様は、”衝撃”という言葉で充分に説明される。そうした意味で、作られた映画というコンテンツは、その迫力という面において、とうてい及ぶ物でないと感じてしまう。所々に挿入されている実際のロバートの演説や当時の映像は非常に力強い。また、ロバートの演説が現代にも充分通用するメッセージである事は驚きでもある。だからといってこの映画が駄作だとかそういうことでもない。時代の雰囲気を上手く醸し出していたと思う。そして当時の社会が抱えていた問題点は、形こそ多少違うが、現代のアメリカが抱える問題点そのものなのだよ、という風に描かきたかったのだと思う。
興味深かったのは、ホテルの支配人が奥さんに「格好や立ち居振る舞いは最先端だけど、頭の中は20年代なのね」みたいなことを言われる所。加齢臭がするっていわれるよりも断然こたえるな。ん?いやそのほうが嫌か?

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ma 's reviwe:

社会的に抑圧された歴史を持つ黒人が、マイノリティーとして新たに差別の対象になっているメキシカンに対し「声高に怒っているだけでは駄目だ。白人を気持ちよくさせてあげればいい。」って諭すところに虐げられた歴史を持つ黒人のしたたかさと懐の深さを感じる。
デミ・ムーアの劣化ぶりもなかなか良いかも。

2008
Jun
21
プレステージ コレクターズ・エディション ストーリー

クリストファー・プリーストの「奇術師」の映画化。舞台は19世紀のロンドン。二人の天才マジシャンの確執・騙し合い・復讐・そして破滅。どんでん返しの連続で引っぱるも”タネ”には興醒めか?

レビュー

種明かしみたいな事に拘ると「パフューム」みたく何がなんだかわからなくなってしまう。ここで描かれるのは、”ショー”というものの本質であり、科学との対比であると思う。そういう意味では、科学が今日ほど確立されていないという時代設定は重要である。二人の男の異常なライバル心は狂気ではあるものの、それこそが人々の賞賛を得ていったともいえる。しかし、そうしたバックステージは実はどうでもいいのである。なぜなら、大衆は「何も見ようとしない」し、「騙されていたい」ものなのだから。マジックとは、何も無いよと”確認”させ、驚かせるべく”展開”するだけでは十分でなく、元に戻さなければ賞賛は得られないものだという。あたかもマジックの如く話を組立てたのは監督の力量だろうか。マイケル・ケインのちょっとあざとい最後の演技は気になるよね。とっても。
メメントの監督だけに時間軸のシャッフルは見事だったし、スカーレット・ヨハンソンの男に甘えた感じみたいな演技は上手いなーと感心。一番は、あれだな、SFでもあるだけにね、いつ、ヒュー・ジャックマンが変身するのか気になってしょうがないってことかな。。。変身しないけど。


2008
Jun
08
コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション

ストーリー

タクシーにたまたま乗り合せたヒットマンに付き合わされる男の一夜

レビュー

自分の会社を持つ事を夢に12年間タクシードライバーを続け「一時的な仕事だ」と言うジェイミーには、教養も知識も情熱もあるにも関わらず、実際に行動に移すことが出来ない。安全な道へ、リスクを最小限に、などと知識があるがゆえに前に進めない。そんな男がほとんど冷徹な殺人マシーンであるトムクルーズに巻き込まれ、そのことで自分の殻を破ってゆく、、、シーンとしては、タクシーを飛ばし横転させるあの場面に全てが集約されていると思う。


2008
Jun
07
メメント

製造:テレビ東京メディアネット
発売日:2002-05-22
0 (おすすめ度)
ストーリー

妻をレイプされ殺されたと思い込んでいる男。記憶障害というハンデを抱えながらその犯人を探し出し殺そうと手がかりを追う

レビュー

時間軸をずらす手法で、一度見ただけでは理解しがたい。監督は「ちょっとづつ時間が遡ってるだけ」というようなことを言っていたのだけれど、???ともかく、人間の記憶の曖昧さとそれを補ういい加減で都合の良い記憶の補完みたいなことは非常に上手く表されていたように思う。
ドラッグとか記憶喪失みたいなのって何でもありになっちゃうからあんまり好きじゃないのだけれど、そういった人の脆さ・儚さといったところに焦点があって味わい深い。


2008
Jun
06
ゾディアック 特別版 ストーリー

実際に起こった冤罪事件とそれに関わる人々の苦悩

レビュー

謎は謎のまま、答えは出ていない。しかし世間を騒がせ、有頂天になったゾディアックなる殺人鬼は「たいした事はない、見せ掛けだ」と監督は解いているようで。。。その昔、テレビでやってた帝銀事件を題材にした映画(?)を思い出したよ。幼い頃だったので、効果音とか犯人らしき人物の人影なんかが妙に怖かったのを思い出した。こーゆーのは、丁寧にちゃんと作ってあれば楽しめると思うけど、そーゆー意味では非常に丁寧だったとおもうよ。ただ、”ファイトクラブ”を作ったデイビッド・フィンチャーを期待してたのだけれど、ちょっとそーゆー感じではないね。
ジェイク・ヂレンハールが好きで見たのだけれど、マーク・ラファロって人がいいね。味わいがあるよ。