18
ストーリー
落ち目の映画監督が完全無比なCG女優を手にする事から起こる悲喜劇
レビュー
所謂SFで、先端の科学技術が人間を凌駕してしまい制御不能になってゆく恐怖、というのがテーマではあるが、その原因を人間の心の弱さと世間の狂騒をトリガーにしている点が面白い。作られた偶像とそれに熱狂するマスコミやファンを皮肉りながら、それ自体が大変なパワーを秘めていることを指摘している。そして、結局のところ、科学技術はそれ自体が恐怖なのではなく、其れを操る人間そのものの心、に起因し委ねられているという至極まっとうな結末に収斂されていく。 決して暗くなったり深刻になったりすることなく、むしろ(アル・パチーノの演技力によって)楽しげなコメディーとなっている。
アンドリュー・ニコル監督が脚本書いた「トゥルーマン・ショー」をみたい。 エヴァン・レイチェル・ウッドに注目。CGぢゃないよね?
07
ストーリー
ミドルエイジを迎えた仲の良い4人の女友達の悩み、焦り、不安。そして友情。
レビュー
お金は一つの象徴であってそれがこの映画の主題ではない。いろんなことに悩み、傷つき、迷う。そうした四人の女性たちの日常をリアルに描いていく。女性監督が女性の視点で女性の心情を。おそらくかなり上手に。でも、どうしても、表面的という感が否めない。なんというか、多くの女性の共感は得られるのだろうけれど、その裏に隠された何かとか、そうしたことが物語の重大な複線になってるとか、そういうことが無い。まぁでも4人それぞれのキャラクターはかなり明確に個性として描かれていていながら、こだわったのであろう所の”リアル”っぽくはなっていたと思う。
どのパートナー(男)が一番素敵だろうか?コメンタリーの中でプロデューサーが「アーロン」をどう見るかがリトマス試験紙(芸?)だと言っていた。そういわれるとなかなかか書きづらいのだけれど・・・(苦笑。この映画で最もナイスガイなのはアーロンだと思うぞ。センスが良くてスマートで常識があって。優しい言葉やちょっと歯の浮くような言葉も言えるし、行き過ぎた行動に駄目だしも出来る。ちょっと出来すぎ。だからこそ「彼はゲイだ」というレッテルを貼らなければ安心できない。のだろうか。
男女の衝突という点でいうと、男はパートナーに[大丈夫かい?」と聞かない。ってのがあって、女性はそういう言葉を待ってのるのよって言うような事を示唆しているんだけれど、おもしろかったのは、ひげを剃ったのに気が付いたのが3週間後だってのがね。そういう面もちゃんと描いてるのはよかったよ。
邦題がこんなに変わってもいいのかね?製作したかたがたは文句言えないのかな?
フランシス・マクドーマンドが助演女優賞受賞。