Japan 1-0 オマーン (重慶)
 かろうじて勝ち点3を手に入れた日本代表は、まさに青息吐息といったところだった。95年のU-17世界選手権4位、96年アジアユース優勝と若年層の育成に成功を収めるオマーンは、2001年よりチェコの知将マチャラを監督に迎え、本大会には、韓国から勝利を挙げ予選TOPで勝ちあがってきている。ワールドカップ一次予選でも日本と同組に属し、前回ホームでの対戦も1-0と辛勝、アウェーでの対戦を残している。マチャラはよく日本を研究し、対策を練っていた。高い位置からのプレッシャー、ボールを奪ったらワンタッチパスで簡単に捌きサイドに基点を作る、出来れば縦に早く。戦後中村も語っていたように、日本がやりたいサッカーである。あるレベルまでは選手の技術が確立されており、試合を作るところまではできていた。しかしながら、あと一歩が(多分ここが一流であるかの分かれ目)遠い。即ち、ラストのクロスであり、フィニッシュである。もう少し選手の技術が高かったら、日本は勝てなかったかもしれない。
 一方の日本は、玉際の迫力に欠けた。簡単なワンツーなどでかわされるシーンが多かったことから待ってしまう場面が目立った。さらに日本の生命線である中盤でのボールキープがまったく出来なかった。高い位置からのプレッシャーと鋭い出足に、慌ててしまったのだろうか。選手間の距離も遠く、サポートに行けていない、または、ボールだけを動かそうと人が動いていない状態だった。どうにか無失点で切り抜けたことは、幸運であるかもしれない。優勝を狙えるといわれる、韓国、サウジアラビア、中国が相次いで初戦を飾れなかった事を考えると(いずれも同点)、無様ではあったが勝てた事は、ほんの少しの慰めになるのではないだろうか。
 それにしてもである。あの中継はなんだろう。中国が作っているのだろうか?得点は日本側で作っているようだし、なにしろ試合そっちのけとは言いすぎだろうか?AFCの事務総長が開幕式に苦言を呈したようだが、これまでのところ中国の運営には?ですね。