ワールドユースで活躍しU-23の代表に選ばれ、所属のFC東京ではオーバーヘッドで点取ったりな今野。0-1で負けそうな雰囲気の後半40分過ぎにヘディングで同点ゴールを奪った。とても、とても輝いている。彼のポジションは守備的なMFなので、決して華やかなポジションではない。しかし、現代サッカーにおいてこのポジションの重要性は非常に高いと言える。曰く、攻撃の芽を摘むこと、曰く、攻撃の基点、曰く、3列目の攻撃参加。マルチな能力が要求される。山本監督がオリンピックアジア最終予選のMVPだと言ったが、選手の大半が体調を崩す中最後まで元気でいたこと、特筆すべきはイエローカードを貰わなかったこと、を考えるとますます”彼”の重要性は高まるばかりである。
 試合のほうは、見ごたえのある好ゲームだった。大好きなトルコは、この選抜チームでもやはりパスをつなぎ、スペースにどんどん選手が走りこんできて、U-23を苦しめた。しかし、DFラインが下がりきってしまうことなく、二三人で相手を囲みボールを奪えていたし、攻撃でも、いくつか形を作れていた。なんにしても、いい試合をして、結局負けてしまうのでなく、同点に追いついたのは非常に大きな収穫と言っていい。