2008
Oct
24
AN UNFINISHED LIFE アンフィニッシュ・ライフ

ストーリー

息子の死の原因を作った嫁が孫娘を連れて帰ってきた。閉ざされた心を開き癒していく様を描いたヒューマン・ドラマ。

レビュー

ラッセ・ハルストレムの映画は大自然が舞台である事が多い。美しい景色や動植物の可憐な様をオブラートにしてはいるが、それは厳しく時として理不尽なそして人間ではどうする事も出来ない圧倒的な力、というような物の象徴として其れを使っているように思える。
悲惨な結果の原因を故意か事故か、という視点で捉えいくつかのエピソードとして絡め、”許す”事の難しさと尊さを示したのは非常に上手い展開だった。モーガン・フリーマンが熊の前に佇み目を閉じる、あの場面に全てが集約されている。全てを投げ出し許すことが出来なければ前に進むことなんて覚束ないよ、ということでしょうか。

ちょっと、、、暴力的な演出が何故だったのか良く分からなかった。またぞろ、正しければ力を行使する事は肯定されるのだ、だからアメリカってというようなことだろうか?それとも何か他に意味があるのかな???


2008
Sep
28
U TURN Uターン

ストーリー

さえないチンピラが偶然足を踏み入れた小さな街。どこまでもついてない男のついてない物語。びば、ありぞな。

レビュー

とっても悲惨で、なんだかもう目も当てられない。中途半端ってどうあってもやっぱり中途半端で、どこにも辿り着けないんだよって言われているようだ。毒を食らわば皿までってやらないと駄目で、そりゃそういう風になっちゃうよねって思わされるんだけど、同時にそこまで徹底して生きてはいけないのも充分に事実。
でもね、最後に絶対笑っちゃう。笑わされちゃう。これはすごいことなんじゃないだろうか?一応分類としてはコメティとかそういうジャンルではないでしょ?でも笑うよ。

どの役者も一癖ある役を巧みに演じているのだけれど、みんな少しだけ笑いを伴ってる。ちょっとなんかファニーなんだよね。これは演出がうまいってことなんだろうな。
フリークなので最後はこう言って締めるけど、ショーン・ペンはこういう役やらせたらもう最高だね。