インド 0-4 Japan (コルカタ)
 かつてはカルカッタと呼ばれた場所、ソルトレークスタジアムは10万の観衆がつめかけた(12万人収容)。ハーフタイムには停電があった。60分以上で試合が成立し、45分以上の中断で無効試合となってしまうようだ。結局、30分の遅れで後半がスタートした。
 暑さと湿度。アジアカップで苦しめられた環境が、インドでも待ち構えている。経験を生かし、省エネサッカーを繰り広げる日本。個々のレベルの差もあり、取り立てて見るべき内容ではなかったが、あれだけ引かれた中で、4点も取れたのは大成功ではないだろうか。攻めに掛かった後、中盤がぽっかりと空いてしまい、危険な場面もあったが、インドのレベルでは、重大な局面にまで至らない。最終場面での精度がやはり大きく欠落している。これが中東や韓国といったところが相手の場合はもう少し、したたかに攻められていたことだろう。攻撃面では今、FWが宝庫といえる。鈴木の強さ、高原のボールを引き出す動き、そして何かをやってくれそうな久保。今回は召集されていないが、玉田と中田英のラインも是非見てみたい組み合わせである。得点シーンを振り返ってみても、FWが詰めて、セットプレー、3列目の飛び出し、サイドを崩して、と必須事項をきちんとこなしている。
 当地でのジーコ人気は大変なものらしい。ハーフタイムの中断中も何と警備の警官までもがジーコにサインを求めていた。10人以上のサインに応じたジーコもジーコだが、だれか止めないのだろうか?しかしながらジーコ采配は前向きで、気持ちの良いものだった。結果がでているからこそ、ではあるが、常に勝とう、得点を取ろうという気概が伝わってくるようなものである。それに応える選手達。一時期サブのメンバーのモチベーションという問題が囁かれたが、アジアカップ以来、選手達のハートも掴めているのだろう。
 相手が相手だけになんとも評価のしにくいところではあるが、何にしても、次の試合で勝ち点1を積み上げれば、1次予選は突破できる。マスコミが天王山と煽るオマーン戦に向けて、確実に勝ち点と得点を奪った。